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芸術表現の根幹にあるものを再考する講座「『聴く』ことのレッスン」を開講します。

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【講座のお知らせ】

芸術表現の根幹にあるものを再考する講座「『聴く』ことのレッスン」を2025年4月から開講します。 講師にピアノ演奏家・音楽文筆家の篠村友輝哉さんをお招きして、8回の講座を企画しています。



クラシック音楽(芸術音楽)をテーマに、最近目に、耳にする機会の多い「聴く」ことについて思索するクラスです。

 芸術とは、突き詰めれば、表現という直接の会話の言葉ではないものを通じてでなければできない、切実な対話であると私は考えます。その対話のために、表現者は、何かを発するより前に、それがほんとうに語りたいことなのか、語るべきことなのか、そしてどういう語り方がふさわしいのかを、自らの内に孤独に聴きます。そして、鑑賞者は、表現者がそのような内省の果てにようやく発した語りに対して、自分が聞きたい話を聞こうとするのではなく相手が語ろうとしていることそのものに耳を傾け、そのうえで聴き取ったものに対して自分がどう感じたのか、なぜそう感じたのかを、やはり自らの内に聴くという姿勢を取ります。つまり、「聴く」という営みは、表現芸術の根幹を成していることなのです。そして、芸術を通じた対話の経験を重ねることは、ひいては現実での対人関係においても「聴く」ことの実践を可能にしてくれるはずです。

 上にごく簡単に書いたことでもすでに明らかなように、自己の声を聴くことと他者の声を聴くこととは、不可分に結び付いています。この思索の過程では、表現芸術は、私と他者の間にある埋めがたく深い断絶を超え得るか?という問いに何度も出会うことになるでしょう。芸術や「聴く」ことに関心があれば、クラシック音楽に詳しくはない方でも歓迎します。


講義の内容・詳細については以下の通りです。


各回のテーマ・取り上げる内容


第1回:「聴く」ということ──シューベルト、フライシャー、ベヌティエ

第2回:芸術音楽(クラシック音楽)は現代に可能か?──映画『TAR/ター』から考える芸術の問題と未 来

第3回:演奏とは何か──アファナシエフ、ボゴレリッチ、オリエ、ピリスらの再創造的表現から考える

第4回:音楽と時間、救いの表現について──ブラームスのヴァイオリンとビアノのためのソナタ第1番『雨の歌」を題材に

第5回:「死者の声」は聴けるか?聴けない。しかし・・・・・・──三善晃の音楽から考える

第6回:音楽による超越、一体感への希求とその危険性、そして多声について──ワーグナー、R.シュトラウス、スクリャー

    ビンなどの作品を題材に

第7回:あちらとこちらを揺らぎながら孤独に歩む──シューベルトの音楽(最後の3つのピアノ・ソナタを中心に)

第8回:表現という「行動」──言葉やかたちにならないものに、言葉やかたちを与えようとすること


参加料金

①現地参加 <全8回>28,000円(税込)

② 現地参加<単回>3,500円(税込)

「聴く」ことの実践─作品視聴、講師との対話、散文を書く等の行為を通じて「聴く」ことについての思索を深めます。

*都度払い可能/お振込or会場清算

③録画視聴<全8回>  8,000円(税込)



会場

Readin’ Writin’ BOOK STORE

最寄駅:銀座線田原町駅、TX浅草駅


日程

第1回:4月12日(土)14:15~15:45

 *以降の日程は現在調整中です*


連絡先

【参加申し込み】aoinogi.mmm@gmail.com(担当:野木)

【クラスの内容に関する質問・相談】1797.concert@gmail.com(担当:篠村)

 件名に「聴くことのレッスン」本文に「お名前・希望する参加形態(①~③)とお支払い方法/質問・相談


----以下 、篠村 氏 コメント----

この春から浅草にて開講します。私の芸術観を8回に可能な限り詰め込んでお話しするほか、毎講義の最後に質疑応答の時間を設け、最終回には任意の芸術表現について散文を書いていただき、共に聴くことについて思索するクラスです。

音楽についての知識などを気にされて参加をためらう声も聞かれますが、芸術に関心があり、画像にある案内文に何かを感じてくださった方には、知識云々は気にせずにお楽しみいただける内容なのではないかと思っています。さまざまな形態で募集しておりますので、ご参加お待ちしております…!


篠村友輝哉

ピアノ演奏家/音楽文筆家

桐朋学園大学卒業、同大学大学院修士課程修了。在学中、複数の選抜演奏会に出演するほか、桐朋ピアノコンペティション第3位、東京ピアノコンクール優秀伴奏者賞、かさま音楽賞などを受賞。

演奏会では演目全体を通じてひとつの世界を表現する独創的なプログラムに定評があり、2024年8月には「生の灯りを点す」と題したショパン・プログラムによるコンサートを開く。また、2023年12月には東京で行われた二胡奏者で作曲家の濱島祐貴氏の二胡リサイタルにて共演を務め、好評を博した。専門のピアノ音楽を中心に幅広いジャンルの音楽について散文を執筆。芸術の魅力や可能性を言葉を通じて思考、表現する試みを行っている。文学や映画など音楽以外の分野も探求し、それらについてさまざまな場で積極的に言及している。


https://yukiya-shinomura.amebaownd.com/





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